まさに角換わりの教科書!『現代角換わりのすべて』
プロの対局で見ない日はないというほど頻出する戦型、それが”角換わり”です。
しかし一口に角換わりといっても右玉や速攻、序盤早々での待機戦術やあえて手損する駒組など、とても複雑で奥深い戦法です。
そんな高度な現代角換わりまとめた本がこの『現代角換わりのすべて』
著者は昨年、加古川清流戦で優勝した若手実力者の池永天志四段です。
本書ではプロでも頻出の▲4八金+2九飛型対△6二金+8一飛型や△7二金型、早繰り銀や棒銀についても全351ページ!の大ボリュームで詳しく解説しています。
各項目以下のようになっています。
ー相腰掛け銀編ー
第1章 ▲4八金対△6二金 (2五歩型)
第2章 ▲4八金対△6二金 (2六歩型)
第3章 ▲4八金対△7二金
第4章 ▲5八金対△6二金
第5章 ▲4八金対△5二金
第6章 後手9筋不突き型
ー早繰り銀&棒銀編ー
第7章 後手早繰り銀&棒銀
第8章 先手早繰り銀&棒銀
第9章 相早繰り銀
一部紹介させて頂くと、
第1章 ▲4八金対△6二金 (2五歩型)より
先手の▲6六歩に対して後手の有力手は
①3一玉 ②6五歩 ③6三銀 ④5二玉 ⑤4四歩 ⑥4一飛の6通りあり、
①3一玉とすれば以下▲3五歩△同歩▲4五桂と進みます。
ここで後手の指し手は
①4四銀②2二銀③4二銀④3四銀の4通りが考えられ、
③4二銀とすると以下▲1五歩△同歩▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2九飛△4四歩▲7五歩△同歩▲7四歩△4五歩▲7三歩成△同金▲4四桂△3三金▲1五香△同香▲3四歩と進み先手優勢となります。
本書では上記の他の分岐にもそれぞれに図面と詳しい解説が載っており、まさに”現代角換わりの教科書”とも言うべき仕上がりになっております。
読み終わるころには、さらなる棋力向上とプロの角換わりに対する理解が格段に深まることでしょう!